日当たりの常識を疑う|土地を有効活用して外構費用を抑える家づくり
2026.02.27
前回のブログでは、土地に合わせて家を建て、敷地に無駄な余白をつくらないことが外構工事のコストを抑えるポイントだというお話をしました。
しかし、実際にこれを実行しようとすると、意外と難しいと感じる方が多いのも事実です。
なぜなら、敷地いっぱいに家を建てようとすると、どうしても日当たりの問題が出てくるからです。
土地の日当たりに関係なく建物を配置するということは、つまり日陰になる場所にも部屋をつくる可能性があるということになります。
この考え方に抵抗を感じる方は少なくありません。
こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオの堀内です。
今回は、土地を有効活用しながら家づくりをするために知っておいていただきたい「光の考え方」についてお話ししていきたいと思います。
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南向きの部屋にこだわりすぎていませんか?
例えば、すぐ南側に家が建っている土地に家を建てる場合を想像してみてください。
真夏の太陽が高い時期を除くと、その敷地にはどうしても日陰ができる時間帯が生まれます。
そのため多くの場合、
・日陰になる場所を避ける
・日当たりの良い位置に建物を寄せる
・できるだけ全ての部屋を南向きにする
という考え方で家の配置を決めていきます。
するとどうなるでしょうか。
敷地に対して建物をコンパクトにまとめる必要が出てくるため、結果的に二階建ての家になるケースが多くなります。
そして敷地には、建物以外のスペースが多く残ることになります。
つまり、外構として整備する面積が増えてしまうということです。
ここで一度立ち止まって考えてみてほしいのです。
「本当に、すべての部屋を南向きにする必要があるのでしょうか?」
寝室や子ども部屋に直射日光は必要?
まず考えてみてほしいのが寝室です。
寝室は、その名の通り「寝るための部屋」です。
つまり、基本的には太陽が昇っている時間帯には使うことがほとんどありません。
もちろん、ある程度の明るさはあった方が良いですが、だからといって一日中直射日光が入り続ける南側に配置する必要があるかと言われると、必ずしもそうとは言えないのではないでしょうか。
また、子ども部屋についても同じことが言えます。
子どもたちは平日の昼間は学校に行っていますし、休日でも自分の部屋にこもるより、リビングで家族と過ごす時間の方が長いことが多いでしょう。
そして受験期になり、部屋で勉強する時間が増えたとしても、直射日光がずっと差し込む環境では、かえって集中しづらいと感じることもあります。
このように考えると、すべての部屋を南向きにする必要は必ずしもないということが見えてきます。
光は「直射日光」だけではない
家づくりを考えるうえで知っておいていただきたいのが、光=直射日光だけではないということです。
例えば、北側の窓には直射日光はほとんど入りません。
しかし、だからといって暗いわけではありません。
北の窓からは一日を通して安定したやわらかい光が室内に入ってきます。
また、住宅の室内の壁が白いことが多いのには理由があります。
それは、室内に入ってきた光を反射させて拡散させるためです。
光は壁や床、天井などに当たることで反射し、家の中に広がっていきます。
この反射光をうまく利用することで、家全体を明るくすることができるのです。
ただし、ここで注意したいのがカーテンです。
カーテンで窓を閉じてしまうと、光は室内に入ってきませんし、当然ながら反射して広がることもありません。
つまり、家を明るくするためには、カーテンがなくても暮らせる窓の設計が重要になってくるということです。
光の考え方が変わると家づくりも変わる
光には「直射光」と「反射光」という2つの種類があります。
このことを理解して家づくりを考えると、
・どの部屋にどんな光が必要か
・どこに窓をつくるべきか
といった判断がとても柔軟になります。
その結果、日陰になる場所にも部屋を配置できるようになり、わざわざ日当たりを確保するためだけに二階に部屋をつくる必要もなくなります。
つまり、敷地をより有効に使うことができるということです。
そして結果的に、
・外構工事の面積を減らせる
・家の使い勝手が良くなる
・老後も安心して暮らせる
といったメリットにもつながっていきます。
家づくりを考えるときは、ぜひ「光は直射日光だけではない」ということを覚えておいてください。
それだけで、土地の使い方や家の設計の考え方が大きく変わるはずです。
それでは、また。



