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総2階建てを積極的におすすめしない理由

2023.9.22
お金・設計・仕様

1階部分と2階部分がほぼ同じ床面積をもった家を

総2階建てと呼びます。

家づくりの際に、基本的に「平屋」をおすすめして、

「総2階建て」を積極的にはおすすめしない理由の1つに耐震性があります。

総2階建ては、2つの理由からバランスが悪くなる上に、

強風や重量車両の通行などの影響を受けやすいからです。

こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。

今回は、2階建ての耐震性が悪くなる

2つの理由についてお伝えしていきたいと思います。

 

言われてみると「なるほど」と思われるでしょうが、

言われるまで、ほとんどの方が気が付くことすらないことなので、

この機会にぜひ知っておいてください。

 

「上下のバランスが悪い」

 

まず、1つ目の理由がこれです。

1階の柱や壁の量よりも2階の柱や壁の量の方が多くなるからです。

1階には大空間のLDKをつくるのに対し、

2階は細かく部屋をいくつもつくりますからね。

つまり、下よりも上の方が重いため

上からの荷重負担が大きくなるということですね。

 

また、LDKを明るくするために

1階の窓はサイズを大きめに、そして多めにつくろうとしますが、

こうすれば1階の壁がもっと少なくなるため、

さらに上下のバランスが悪くなってしまいます。

 

2階建てにして

1階をパブリックスペース、2階をプライベートスペースとする

間取りをつくろうとした段階で、

必然的に上下のバランスが悪くなり耐震性が悪くなるというわけです。

 

「南北のバランスが悪い」

 

そして、もう1つの理由がこれです。

南に出来るだけたくさん部屋をつくり、

その部屋には出来るだけたくさん大きな窓をつくるのに対し、

北には水回りを配置することが多く、

窓をつくったとしても小さめの窓ばかりにするからです。

 

つまり、ほとんどの家が南と北の壁のバランスが悪いというわけですね。

(北は自然と壁が多くなり、南は自然と壁が少なくなるということです)

その上、南の2階部分には、

南に突き出してベランダをつくるのが一般的になっていますが、

こうすればさらに南に荷重がかかることになるため、

必然的に家のバランスも悪くなります。

 

先程の上下のバランスに加えて

南北のバランスまでも悪くなってしまうのが

2階建てのお家というわけですね。

 

✔️総2階建てはコストが安いは嘘??

 

この他、2階建ては平屋に比べて家事動線も悪いし、

掃除や片付けにも手間がかかります。

なのに、ほとんどの人が総2階建ての家を建てている理由は何か?

 

それは、「平屋は高く2階建ての方が安い」

という間違った情報が当たり前になっているからではないでしょうか。

つまり、平屋にしたくても経済的な面で

最初から諦めてしまっている方がたくさんいるからということですね。

 

しかし、結論から申し上げると、決して平屋が高いわけでもないし、

予算を抑えたいと思っている方はむしろ平屋にすべきだと思っています。

 

平屋が安くなる理由は、

2階建てよりも床面積を大幅に抑えることが出来るからです。

階段も必要なくなるし、2階のトイレも必要なくなるし、

設計によっては廊下もなくせるし、余分な部屋もカット出来るからです。

 

また、平屋を建てるためには、

土地もかなり広くないといけないと思っている方がいらっしゃいますが、

実は60坪もあれば、充分平屋を建てることが出来るし、

それ以下の面積でも、例えば50坪や55坪でも

家族4人がゆったり暮らせる平屋を建てることが出来ます。

 

また、平屋で収まりきらない部屋の分だけを

2階につくるという一部2階建てという考え方もできます。

まずは、「家は2階建て。1階と2階は同じ大きさ」という前提から

一旦離れるところから始めてみてはいかがでしょうか。

 

では、また。

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