その家は誰のため?子育ても老後も快適に暮らせる平屋注文住宅の考え方
2025.09.09

その家は、誰のための家ですか?
こんにちは。三協建設の堀内です。
家づくりを考えるとき、多くの方は「今の暮らしに合わせた間取り」を思い浮かべます。
でも、家は数十年にわたって暮らす場所。
だからこそ、“今だけの便利さ”ではなく、“未来の暮らし”まで見据えることが大切なんです。
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今、ご両親が家を建てるとしたら?
もし、あなたのお父さんやお母さんがこれから家を建てるとしたら、どんなプランを思い描くでしょうか。
「孫が遊びに来るから2階に子ども部屋を人数分用意して…」
「1階には客間とリビング、水まわりを広く配置して…」
そんな計画を立てていたら、きっと子どもであるあなたは「いやいや、体力的に大丈夫?」と心配になるのではないでしょうか。
ご両親の年代に本当に必要なのは、階段のない平屋や、掃除や管理がラクなコンパクトな住まいかもしれません。
でも、今の自分なら?
一方で、同じ間取りを“今のあなた自身”が考えたらどうでしょう。
きっと誰も違和感を持たないし、むしろ「よく考えられたプランだね」と言われるでしょう。
これはつまり、家づくりは「その時の暮らし」に偏りやすいということ。
「子育てに便利な家」を求めるあまり、将来の暮らしを見失ってしまう危険があるんです。
子育て特化の家に潜むリスク
「子どものために、広い個室をつくってあげたい」
「収納をたっぷり確保して、不便をさせないようにしたい」
こうした思いは自然なことです。
でも、やがて子どもは巣立ちます。
その後に残るのは、空いた子ども部屋、掃除の手間がかかる広い家、老後には使わなくなる2階…。
住宅ローンの返済が終わる頃に「この間取り、暮らしに合っていない」と気づき、大規模リフォームや建て替えを検討せざるを得なくなるケースも少なくありません。
変わりゆく価値観と家づくり
私たちの親世代は「持つこと=幸せ」という価値観が当たり前でした。
その流れで、「子どもには十分な部屋を与えるのが親の務め」と思い込んでしまいがちです。
ですが、いまは価値観が多様化しています。
「十分を与えること」よりも「自分で工夫する力を育てる」ことを大事にする家庭も増えています。
さらに、子ども自身も「自分のために親が不便な家に住んでいる」と知ったら、本当に喜べるでしょうか?
むしろ、「自分が巣立った後は、親にはラクに快適に暮らしてほしい」と思うはずです。
生涯対応型の家という考え方
では、どうすればいいのか。
答えのひとつが「生涯対応型の家」という発想です。
たとえば…
✓平屋をベースにする
子ども部屋はコンパクトに2室程度。
巣立った後は書斎や趣味の部屋、ゲストルームに転用できます。
✓回遊動線で家事ラクを実現
洗濯・干す・しまうをワンフロアで完結できれば、将来も負担が少なくなります。
✓可変性のある間取り
子どもが小さいうちは仕切らず大空間で使い、成長に合わせて間仕切りを追加。
巣立った後は再び広い空間に戻すことも可能です。
✓水まわりを一か所に集約
老後の動線も考え、最小限の移動で生活できる配置に。
こうした工夫を取り入れることで、「子育てに便利」かつ「老後も安心」という両立が可能になります。
本当に大切なのは「その時に住む人のため」
子育てに特化した家か、生涯対応型の家か。
どちらを選ぶかは自由です。
でも私は、「その時々に住む人のための家」であってほしいと思います。
子どもが巣立った後も、家が足かせになるのではなく、むしろ暮らしを支えてくれる存在であること。
それが、本当に価値ある家づくりではないでしょうか。
あなたにとっての家づくりはどんなものになるでしょうか?
一緒に考えてみませんか?
相談会でお待ちしております。
では、また。