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窓を増やしても家は明るくならない?誤解されがちな“採光”の話

2025.12.12

「窓を増やせば家はどんどん明るくなる」

家づくりを考え始めた方から、よく耳にする思い込みです。

でも実は、窓の数と家の明るさはイコールではありません。

むしろ、むやみに窓を増やすことで、暮らしの手間もコストも増えてしまうケースは少なくありません。

こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオの堀内です。

今回は、“明るい家”の本質について、お話ししていきます。

窓が多いほど暮らしやすい?実はデメリットも多い

窓を増やすほど、家の中は明るくなる。

そう信じている方ほど意外に感じるかもしれませんが、窓が増えると以下のような負担がアップします。

 掃除の手間が倍増

ガラス、網戸、サッシ……窓の数が増えるほど、掃除箇所も当然増えます。

窓は外気の影響を直接受ける場所なので汚れもつきやすく、手入れの頻度は高めです。

カーテン代が増える

外からの視線を遮るためにほとんどの窓にはカーテンが必要。

つまり、窓の数=カーテン代の総額、です。

断熱・耐震性能が落ちやすい

どれだけ高性能な窓でも、壁そのものより断熱性は下がります。

窓が増えるということは、家の断熱の弱点が増えるということ。

同じく耐震性も、「窓 → 耐力壁にできない」ため、壁量が不足してバランスが崩れやすくなります。

外壁の汚れが目立つ

窓まわりは特に汚れがつきやすい部分。

とくに家の正面に窓を多くつくると、経年劣化がダイレクトに見えてしまいます。

収納が減るという“隠れデメリット”

壁を削って窓をつくる=収納の壁面を奪う、ということ。

必要な収納量を確保できず、生活感が出やすい家になりがちです。

じゃあ、窓は少ない方がいいの?

結論、“カーテンありきの窓を減らす”ことがポイントです。

カーテンが必要ない窓=光を最大限取り込める

カーテンは視線と一緒に光も遮ります。

だからこそ、設計段階で

・視線が入りにくい位置

・周辺の建物との距離感

・方位

・使うガラスの種類

をしっかり考え、カーテン不要で気持ちよく光を採れる窓を配置することが大事なんです。

すると、必要な自然光が壁や天井に反射して家全体に広がり、「窓を増やさなくても、明るい家」が実現します。

明るさは“窓の数”じゃなく“窓の質”と“配置”で決まる

家の明るさは、

✔ どこから光を取るか

✔ どう拡散させるか

という「設計のロジック」で決まります。

やみくもに窓を増やすより、家の中に必要な光を“確実に”“ムダなく”“暮らしやすさを犠牲にせず”取り込むこと。

ここを押さえるだけで、家の快適さはぐっと変わります。

まとめ

「明るくしたい=窓を増やす」は、家づくりでよくある誤解のひとつ。

本当に大切なのは、窓の数ではなく、カーテンを必要としない窓を、適切な場所に計画することです。

暮らしやすさとデザイン性、そして性能をバランスよく満たしながら、自然光をしっかり取り込む家づくりを、ぜひ検討してみてください。

それって、どうやって検討したらいいの?と思ったら「くらしとおかねの学びば」へお気軽に。

では、また。

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