― 予算を守りながら、後悔しない選択をするために ―
こんにちは。三協建設の堀内です。
ここ数年で、いろんなものの値段が上がりました。
食料品、ガソリン、光熱費。
そして住宅価格も例外ではありません。
特に住宅は、木材や設備機器の価格高騰、物流コスト、人件費の上昇などが重なり、数年前と比べて「同じ家」でも総額が大きく変わる状況になっています。
一方で、賃金上昇は物価ほど追いついていないのが現実です。
だからこそ、今の家づくりは「価格が上がっているから仕方ない」で進めるのではなく、より冷静に、より戦略的に考える必要がある
と私は思っています。
予算は“今の相場”ではなく“自分たちの人生”に合わせる
まず大前提として、住宅価格が上がっているからといって、家づくりの予算まで引き上げていい理由にはなりません。
基準にすべきなのは相場ではなく、ご自身のライフプランシミュレーションの結果です。
・教育費はいくら必要か
・老後資金はいくら確保したいか
・毎月の貯蓄はどれくらい維持したいか
これらを踏まえた上で、「無理なく返せる金額」を明確にする。
これを飛ばして家づくりを進めると、あとで生活が苦しくなります。
家は建てて終わりではありません。
建てた後の暮らしこそが本番です。
負担を増やさないための現実的な選択肢
では、この物価高の中で負担をできるだけ抑えるにはどうするか。
ひとつ目の選択肢は、土地を買わないという発想です。
実家の敷地に余裕がある。
空き家になっている建物がある。
田や畑を転用できる可能性がある。
もし活用できる土地があるなら、それは大きな資産です。
エリアにもよりますが、土地購入を避けられれば大きな差となります。
もちろん、
・親の近くに住むことへの抵抗
・生活圏が変わる不便さ
・関係性への不安
そういった感情面のハードルがあるのも理解しています。
ただ、今の経済状況を踏まえると、「なんとなく嫌だから」で切り捨てるには、金額が大きすぎる選択肢でもあります。
大切なのは、同居ではなく、あくまで別世帯であることを明確にする設計と距離感です。
プライバシーを確保し、境界線をはっきりさせる。
設計で解決できることは多いです。
面積を増やさないという決断
もうひとつ重要なのが、家の面積をむやみに増やさないことです。
家の価格に最も大きく影響するのは、坪単価よりも延床面積です。
「みんな〇〇坪くらいだから」
「実家が大きかったから」
こうした前例に引っ張られていないでしょうか。
本当にその広さ、必要ですか?
家をコンパクトにすれば、
・建築費が下がる
・固定資産税が下がる
・光熱費が下がる
・外壁塗装などのメンテナンス費が下がる
・将来の修繕費も抑えられる
と、建てた後のコストまで連鎖的に抑えられます。
物価が上がり続ける可能性がある時代において、ランニングコストの軽さは大きな武器になります。
小さくても、快適にはできる
「小さい家=我慢」ではありません。
設計次第で、
・無駄な廊下をなくす
・使いやすい収納にする
・視線の抜けをつくる
・外とのつながりを設計する
ことで、体感は驚くほど変わります。
むしろ、無駄を削ぎ落とした家の方が、暮らしはシンプルで快適になることも多い。
今は“広さ”を競う時代ではありません。
合理性と持続性を考える時代です。
夫婦で徹底的に話すこと
最終的に大事なのは、ご夫婦で価値観をすり合わせることです。
・どんな暮らしをしたいのか
・どこにお金をかけたいのか
・何を優先し、何を手放すのか
感情面も含めて、逃げずに話し合う。
予算は、今後の生活を大きく左右します。
見栄や勢いで決めるものではありません。
まとめ|「話し合う」前に、問いを持つ
「夫婦でよく話し合いましょう。」
簡単に聞こえますが、いざ向き合うと、何から話せばいいのか分からない。
これが本音ではないでしょうか。
・いくらまでなら借りていいのか?
・教育費はどこまで想定する?
・老後は何歳まで働く前提?
・旅行や趣味は?我慢するの?
テーマが曖昧なまま話し始めると、感覚論になりがちです。
そして多くの場合、「なんとなく不安」が残ります。
だからこそ必要なのは、正しい問いを立てること。
家をどうするか、の前に人生をどう設計するか。
どんな暮らしを望んでいるのか。
どこにお金をかけたいのか。
何を守りたいのか。
これらは、夫婦でも意外と共有できていません。
そこで活用してほしいのが、「くらしとおかねの学びば」です。
ここでは、いきなり住宅ローンの話はしません。
まずは、第三者の視点から問いかけを行い、数字と事実をもとに整理していきます。
感情ではなく、現実と向き合う時間。
そのプロセスの中で、
「自分はこう考えていたんだ」
「パートナーはそこを大事にしていたんだ」
という気づきが生まれます。
家づくりは、建物の話ではありません。
価値観のすり合わせです。
その土台ができていれば、土地の選択も、広さの決断も、ブレなくなります。
物価が上がる時代だからこそ、勢いではなく、設計で決める。
家を建てる前に、人生の優先順位を明確にする。
その時間を、学びばで一緒に持ちませんか。

後悔しない家づくりは、正しい問いから始まります。
では、また。