三協建設株式会社

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平均的な金額と現実の差

2019.3.4
お金・設計・仕様

マイホームを考え始めると

今まで気にしていなかった家についての相場が

目に入るようになりませんか?

 

気になるエリアの土地の値段を調べてみたり。

ご友人にマイホームづくりについてきいてみたり。

住宅会社のモデルハウスを見に行ってきいてみたり。

こんにちは。三協建設 堀内です。

 

そして、住宅会社の人に

「年収が〇〇〇万円でしたら

住宅ローンは〇〇〇〇万円まで借りられますよ~

月々の返済は〇万円ですよ」

などと言われると

そうか、自分の予算はこのあたりなんだろうな~

なんて大体の相場感が見えてくるかもしれません。

 

でも、ちょっと待ってください。

 

一般的に言われている金額と

現実の生活には実は

ズレが生じているかもしれませんよ?

 

もちろん、

例えば年収が1,000万円を超えるぐらい

収入が高かったり、

親御さんからかなり多額な

贈与が期待出来るという方なら、

家づくりの総予算について、

それほどシビアになる必要はないかもしれません。

 

でももし、あなたがそうではないのなら、

家づくりの予算について

結構シビアに考えていく方が、

後の暮らしのためには

賢明だと思います。

 

去年の9月に国税庁より発表された

平成29年分民間給与実態統計調査結果によると

給与所得者の年間の平均給与は432万円とのことでした。

 

もちろん仕事や年齢によって

年収額に差はありますが

だいたい28歳~30歳くらいの

平均年収は400万円前後のようです。

 

しかし年収400万円の人がもらえる

手取りの金額は400万円ではありません。

実際には、税金や社会保険料が引かれるので

年収の額の80%程度がおおよその手取り金額になります。

つまり、およそ320万円です。

 

そして、

住宅ローンの全国の平均的な借入額は

3,000万円程度とのことです。

 

値だけで見てみると

年収400万円の方が

住宅ローンを3,000万円借りるのが

平均的とも言い換えられますね。

(もちろん、ちょっと大まかすぎる

計算ではありますが)

 

マイホームを考え始めた時に気になる

「他の人ってどのくらいの年収で

どのくらいの住宅ローンを借りて家を建てているんだろう?」

と、いった小さな疑問の

最初のとっかかりになるのは

こういった

“一般的に”

“平均的に”

といった数字だったりしますよね。

 

その平均値との相対的な関係から

自分の立ち位置を確認する

という作業を知らず知らずのうちに

されている方も多いのではないでしょうか。

 

さてこの3,000万円を

全期間固定金利1.5%と仮定した

住宅ローンで借りるとすると、

月々の返済は、91,855円になります。

 

もし、あなたの毎月の手取りが

25万円(年収400万円ぐらい)、

そして奥さんの手取りが

15万円(年収240万ぐらい)だとしたら、

この返済額についてどのようにお感じになるでしょうか?

 

正直な話、

ちょっとしんどいな〜と感じませんか?

 

世帯全体の手取り収入の

4分の1以内にはおさまっているので、

決して支払っていけない金額ではないでしょう。

 

しかし、実際には毎月の家計に

ゆとりはないのではないでしょうか。

もちろん、あなたの小遣いが

最初に削減対象となることでしょう(涙)

大型連休の時にレジャーに出掛ける余裕だって

なくなってしまいませんか?

 

そして、奥さんは

何があっても絶対に

仕事を辞めることが出来なくなってしまいますよね?

(ご主人さんの手取り収入だけで考えると、

居住費が家計に占める割合が

大幅に上がってしまいます)

 

お子さんが小さいうちは、

レジャー費も、食費も、生活費も、教育費も

まだそんなに多くの費用がかからないかもしれません。

 

でも、成長していくに連れて、

どんどんかさんでいくことになります。

中高生になると光熱費や

携帯代だってかかってくるでしょう。

 

そう考えると、あなたの収入だけで返済出来るであろう金額で

月々の返済額を設定すべきではないでしょうか?

手取りが25万円であれば、

最大で80,000円程であり、

可能であれば70,000円ぐらいにおさめておいた方が

確実に建てた後の暮らしに

ゆとりが生まれるようになるでしょう。

 

80,000円の返済で借入額を設定すると、

借入額は2,613万円となります。

となると、387万円分

親御さんからの贈与をお願いするか?

あるいは387万円分の

予算を削るように計画しなければいけません。

 

70,000円の返済で借入額を設定すると、

借入額は2,286万円となります。

となると、714万円分

親御さんからの贈与をお願いするか?

あるいは714万円分の

予算を削るように計画しなければいけません。

 

少し厳しく聞こえてしまうかもしれませんが、

これぐらいの数字の方が、多くの方にとっては、

かなり現実的な家づくりの数字がイメージしやすいのでは

ないでしょうか?

 

もちろん、住宅ローンの借入の際に

一般的に全期間固定金利より

低い金利が設定されている

変動金利を選択すれば

月々の返済額は少なくなるでしょう。

 

でも、それを選択する前には

あなた自身が住宅ローンの返済について

明確な戦略を持たなくてはいけません。

 

“平均”という漠然としたイメージや

“他の人もそうやって家を建てているんだから自分も・・”

といった、なんとな~くで手に入れた指標を目安に

進んでしまうことに潜んだ見えない怖さ。

 

周囲の方は、何も知らずに住宅会社に言われるがままに、

“平均的”という予算で

家づくりを進めてしまっているかもしれません。

それぐらいが普通だと言われれば、

マイホームという夢のためなら、

少ししんどいなと思ったとしても、

突き進んでしまうでしょう。

 

しかし、家を建てた後の暮らしが

余裕なく、苦しくなってしまっては

なんのために家を建てたのか

分からなくなってしまいます。

 

とにかく、まずは根拠をもった資金計画を行うこと。

地に足をつけながら計画を練り、

無理のない家づくりを進めていって

いただきたいと思うのです。

 

では、また。

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