三協建設株式会社

ブログ

blog

狭小地と呼ばれる土地で一日中明るい家をつくる方法

2020.8.3
お金・設計・仕様

前回に続き、“狭小地”と呼ばれる土地での

暮らしやすい家づくりを考えていきましょう。

今回は、明るく開放感がある家づくりについて

お伝えしていきたいと思います。

こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。

 

明るく開放感がある家にするためには、

カーテンを閉めなくてもいい窓をつくりながら、

窓から入ってくる光を、家全体に拡散させないといけません。

しかし、残念ながらほとんどのお家が、

そうはなっていないという現実もあります。

 

例えば、本来キッチンは、

朝からずっと明るくあってほしい場所なのですが、

一般的な間取りでは北側に配置されがちな上、

小さめの窓をつけがちであることから、

薄暗く、照明なしでは

居られない場所になってしまいます。

 

また、大きな窓をつけることが

当たり前のリビングは

日光がたっぷりと降り注ぐ

明るい場所のように思いますよね。

しかし、外から丸見えになってしまうことと、

日差しが眩し過ぎること、

そして暑くなり過ぎることから、

遮光カーテンやシャッターを閉め切ってしまい、

照明なしでは居られない場所となりがちなのです。

 

そして、リビングから続いているであろう

ただでさえ薄暗いキッチンを

さらに暗くしてしまう原因となってしまいます。

 

それゆえ、家全体を、

まんべんなく明るく保てるようにするために、

どんな土地でも、

単純に南の方向に大きな窓をつくればよいわけではなく、

敷地に合わせて、光の採り込み方を

変えるようにしないといけないのです。

 

さて前回に続き、ご紹介するこちらのお家は、

南側接道の日当たりが良い土地に建っているのですが、

その道が比較的交通量が多いため、

単純に南に大きな窓をつくってしまうと、

外から家の中が丸見えになってしまいます。

 

 

それゆえ、あえて1階の南には窓がありません。

リビング上部に吹抜けをつくり、

リビングダイニングキッチン全体に、

光が届くようになっているのです。

しかし、吹抜けをつくると、

熱が逃げてしまってリビングが寒くなりそうな気がして、

それを理由に諦めようとしている方も、

決して少なくないのではないでしょうか?

 

ですが、そのネガティブな側面は、

使用する断熱材や断熱と気密の強化、

それから、廊下をはじめとした

無駄なスペースを最大限にカットすることで、

家を最小限の大きさに出来れば、

大幅に緩和することが出来ます。

 

そして、吹抜けから得られる

素晴らしい恩恵をたっぷりと享受することができます。

 

まず、こちらの住まいは、

朝から夕方までずっと、吹抜けの窓から光が入り続けます。

光を遮断するものが何もないですからね。

 

朝は、東から入ってきた光が、

吹抜けの西側の壁に反射し、

反射光として室内へと拡散していきます。

 

昼間は、室内にたっぷりと光が降り注ぎます。

とりわけ、太陽高度が低くなる冬は、

奥のキッチンの方まで、深く光がさし込んでいくので、

北にあるキッチンが明るく暖かい場所になります。

 

夕方は、西から入ってきた光が、

吹抜けの東側の壁に反射し、

反射光として室内へと拡散していきます。

 

このようにして、こちらの住まいは、

リビング-ダイニング-キッチンを、

一日中安定的に明るく保つことが出来るというわけなのです。

 

明るいだけでなく、開放感もたっぷり感じられますしね。

 

また、吹抜けで熱が逃げるという側面も、

吹き抜けに面してつくった2階の部屋に、

その余熱が伝わると考えると、

決してネガティブなものではなくなります。

 

例えば、こちらの住まいは、

寝室を吹抜けに面してつくっているのですが、

おそらく、冬の時期の就寝時には

リビングからの余熱が寝室に伝わっていることで、

大なり小なり寒さが緩和されることでしょう。

 

吹抜けに面する部屋が子ども部屋の場合も、

親御さんとお子さんがお互いの気配を感じやすくなるため、

使ってもらいにくい2階の子ども部屋にも

お子さんたちが行きやすくなるかもしれませんね。

 

つまり、吹抜けを上手く利用することで、

結果的に、家全体を無駄なく使うことにもつながる

というわけです。

 

いかがでしょうか。

 

「薄暗い家はイヤだな・・」

「明るくて暖かい家にしたいな・・」

もし、あなたがそうお考えなら

 

「家にはカーテンがあるのが当たり前だ」

「必ず南側には大きな窓をつくるべきだ」

という固定概念を手放してみていただければと思います。

 

では、また。

email資料請求・お問合せはお気軽に