三協建設株式会社

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メンテナンスフリーって本当?

2021.2.19
お金・設計・仕様

新築住宅だけでなく、

現場監督として、様々なご縁を頂いて、

建った後の多種多様な家のご相談を受けさせて頂いております。

こんにちは。三協建設 堀内です。

 

メンテナンスのご相談で一番多いのは

やはり、外壁のメンテナンスのご相談です。

ちょうど先日も立て続けて、

築15年程の塗り壁のお家と築17年程のタイルのお家で

外壁についてのご相談を受けました。

 

外壁は一番紫外線にさらされる部分ですから、

紫外線劣化しやすい場所でもあります。

そして、様々な種類がありますよね。

窯業系のサイディング、ガルバニウム鋼板と呼ばれる金属系の材料、塗り壁、タイル・・

 

外壁についてのメンテナンスが指すものは

大きく分けて3つ存在していると思っています。

 

①材料自体の劣化を防ぐための予防的なメンテナンス

②汚れを落として見た目をキレイにするためのメンテナンス

③雨水の侵入を防ぐためのメンテナンス

 

まず、①の材料自体の劣化を防ぐための予防的なメンテナンスは、

紫外線などにより材料自体が劣化していかないように

窯業系や金属系のサイディング、ガルバニウムなどの有機質なものの、

塗装のやりかえなどですね。

 

しかし例えば、漆喰やタイルなど、土と同じように無機質なものは、

材料自体の劣化がありません。

劣化がないのなら、メンテナンスがいらないんじゃないか?と思われる方が

たまにいらっしゃるのは、この①のメンテナンスだけを想定されているかもしれませんね。

 

しかし、②と③はどの材料にも起こり得ることです。

 

材料自体の劣化がなくても、

泥汚れや雨汚れ、コケやカビなどの発生による

見た目の変化はでてきます。

 

例えば、漆喰には自然の力で有機物を分解する

自浄作用があるといわれますが、

定期的に汚れが付着する場所では

分解が追い付かず汚れが残ってしまうこともあります。

 

大気中・そして雨中の汚れが壁に付着し、

その汚れに対してカビの胞子が付着します。

たとえ防カビ性能が高い素材であっても

一定の条件が揃うとカビが発生することもあるのです。

 

②の汚れを落として見た目をキレイにするためのメンテナンスは、

こういった見た目の変化を「味わい」として許容できるのか、

それともキレイな状態を維持しておきたいと考えるのか

という考え方の違いによっても、異なってくる部分ですね。

 

また、③の雨水の侵入を防ぐためのメンテナンス

もっとも重要なメンテナンスだと思います。

 

例えば、タイルは素材自体は耐久性がありますが、

タイルの目地の隙間などから雨水が侵入したり、

タイル自体が振動によってヒビが入ったり、

タイルの下のコーキング材は劣化したりします。

 

他にも外壁と窓のつなぎ目や、屋根や板金の取り合いなどから

雨漏れにつながることもあります。

外に使用しているものは、いわゆる外壁材だけではなく

窓、雨樋、屋根の庇、水切り・・・様々な材料で成り立っています。

このような部材にも劣化や取り合いからの雨漏れの可能性があるのです。

ですから、③の定期的なメンテナンスは必要なものなのです。

 

「材料自体が劣化しない」ことと

「メンテナンスしなくてよい」ということは

全くの別のものだと考えて頂ければと思います。

 

家は建てたら終わり、ではなく

適切なメンテナンスをしながら、

家とずっといい関係で付き合っていけるとよいですね。

 

では、また。

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