三協建設株式会社

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欲しい?それともなくしたい?

2021.10.15
お金・設計・仕様

「家には絶対に廊下が欲しいです」という要望を

お持ちの方はおそらく、ほとんどいないと思います。

 

実際に廊下はただ通るだけのスペースですし

廊下があることで

家の中に温度差が生まれやすくなります。

それによってヒートショックを起こしやすくなるため、

出来るだけなくすように設計すべきなのですが、

意識しながら間取りを考えないと、

知らず知らずの間にたくさん出来てしまうのがこの廊下です。

こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。

例えば、2階建ての家を建てる場合、

2階に寝室や子ども部屋といった

プライベートルームを配置することが多いですが、

それぞれの部屋に行くための通路や

トイレや納戸に行くための通路を

確保しなければいけなくなるため、

必然的に廊下がたくさん出来ることになります。

また、客間をつくる場合も、

リビングと分断された場所につくるとなれば、

そこには廊下が必要となるし、

リビングの外に階段をつくる場合も、

廊下から階段を上り下りするようになるため、

必然的に廊下が増えることになります。

 

さらに、収納を通り抜けることが出来る

いわゆる“通り抜け動線”をご希望される方も

決して少なくないと思いますが、

通り抜け動線をつくれば、

必然的に収納の中に廊下が出来てしまうため、

収納としての機能は半減することになります。

 

このように、間取りのつくり方や要望によっては、

知らず知らずの間に廊下がたくさん出来てしまうのですが、

もちろん廊下にも部屋や収納と同じようにコストがかかっています。

部屋と同じように、基礎も床も壁も天井も屋根もあるのですから。

 

そして、そのコストを換算すると、

タタミ1帖あたり25〜30万円ほどになります。

つまり、家全体で廊下が6帖あれば、

知らないうちに、150〜180万円ものコストが

かかっているということですね。

 

また、廊下にかかるコストは

廊下そのものにかかるコストだけではありません。

 

廊下をつくれば、

部屋と部屋を出入りするために、

一旦廊下に出なければいけないため、

必然的にドアの本数も増えることになるからです。

 

それゆえ、出来るだけ廊下を減らすことが

自然と家のコストカットにつながるということになります。

 

ただ、廊下がないということは、

部屋と部屋がダイレクトにつながっている

ということでもあるため、

家族間のプライバシーが、

若干守られにくくなってしまうという点があります。

 

そして、これをどう考えるか?によって

廊下の分量が決まってくるのですが、

あなたならどうお考えになるでしょうか?

 

子どもが小さいうち。

子どもが思春期になった時。

子どもが家から出て行った後。

年をとり老後になってから。

 

あなたは、その家で生涯にわたって暮らしていくことになります。

子育て中のわずかな期間だけに目を向けるのではなく、

今のことも、ちょっと先のことも、

そして、もうちょっと先のことも、

さらには、もっともっと遠い未来のことまでご想像いただき、

家の間取りをつくることが大切です。

 

コストの面、そして今だけでなく、

もっと先のことまで想像しながら、

コストをかけてでも欲しいものなのか?

それとも家からなくしたいものなのか?

ということを考えながら家づくりをしていただければと思います。

 

では、また。

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