ほぼ平屋とは?土地に合わせて、平屋に近い暮らしを叶える間取りの考え方
2026.07.28
ほぼ平屋とは?土地に合わせて、平屋に近い暮らしを叶える間取りの考え方
「できれば平屋に住みたい」
家づくりのご相談では、よくお聞きするご希望です。
階段の上り下りがなく、家事や生活の動線を1階にまとめやすい。
年齢を重ねてからも、1階だけで暮らせる。
土地の広さや予算に無理がなく、必要な部屋を1階に収められるのであれば、平屋はとても暮らしやすいと思います。
ただ、すべての土地に、希望する部屋を備えた平屋が建てられるわけではありません。
土地の面積や形状、建ぺい率などの法規上の条件によっては、必要な部屋をすべて1階に配置できない場合があります。
たとえば、土地に対して建てられる建築面積に上限があり、LDKや水回り、収納、寝室、子ども部屋までを1階に収めようとしても、面積が足りないケースです。
そのようなときに選択肢になるのが、
1階に収まりきらない部屋だけを2階へ上げる「ほぼ平屋」
という考え方です。
こんにちは。三協建設の堀内裕輔です。
CONTENTS
ほぼ平屋とは?
「ほぼ平屋」や「半平屋」という言葉をよく耳にするようになりました。
これらに、法律上の明確な定義があるわけではありません。
この記事では、
暮らしに必要な空間をできるだけ1階にまとめ、土地の広さや条件で収まりきらない部屋だけを2階に配置する住まい
を、ほぼ平屋と考えます。
最初から二階建てを前提にするのではありません。
まずは、希望する暮らしを平屋で実現できるかを考える。
そのうえで、面積や土地の条件により、必要な部屋がすべて1階に収まらない場合に、一部の部屋だけを2階へ上げます。
そのため、何を2階へ上げるかは、ご家族によって違っていいと思います。
たとえば、
・子ども部屋を2階へ上げる
・主寝室を2階へ上げる
・書斎や趣味室を2階へ上げる
という方法があります。
中学生や高校生になり、自分の個室で過ごす時間が増えた子どもであれば、子ども部屋を2階に配置する考え方もありますが、
今回ご紹介するのは、子育て中は主寝室を2階に設け、1階のフリールームを子どもの成長に合わせて使うパターンです。
今回紹介する「主寝室を2階に上げる」ほぼ平屋
今回の間取りでは、1階に、
・LDK
・キッチン
・洗面脱衣室
・浴室
・トイレ
・ファミリークローゼットなどの日常収納
・リビング横のフリールーム
を配置します。
2階には、夫婦の主寝室を設けます。
一見すると、
「主寝室が2階なら、老後は困らないの?」
と思われるかもしれません。
そこで重要になるのが、1階のフリールームです。
この部屋を、最初から一つの用途に固定しません。
子どもの成長や家族構成の変化に合わせて、使い方を変えていきます。
子どもが小さい時期は、家族みんなで寝る場所に
子どもが小さいうちは、家族みんなで一緒に寝るご家庭も多いと思います。
この時期は、夫婦の主寝室があっても、毎日そこで寝るとは限りません。
リビング横のフリールームに布団を敷き、家族の寝室として使えば、子どもを抱えて階段を上り下りする必要がありません。
夜中に子どもが起きたときも、トイレや洗面、キッチンへ移動しやすくなります。
日中は、
・子どもの遊び場
・お昼寝スペース
・着替えの場所
・洗濯物を一時的に置く場所
として使い、夜は家族の寝室にする。
リビング横にあることで、子どもの様子を見ながら家事もしやすくなります。
この時期の2階の主寝室は、夫婦のどちらかが休む場所や、体調を崩したときの寝室、収納などとして使うこともできます。
子どもが成長したら、1階の子ども部屋に
子どもが成長し、一人で寝たり、自分の部屋で過ごしたりするようになったら、1階のフリールームを子ども部屋として使います。
その頃から、夫婦は2階の主寝室を使います。
子ども部屋がリビングの近くにあれば、帰宅した様子や部屋への出入りが分かりやすくなります。
特に、小学生から中学生くらいまでは、自分の個室が必要になりながらも、家族との距離は近い方が使いやすい場合があります。
勉強中に分からないことがあれば、すぐにリビングへ聞きに行ける。
友達が来たときも、玄関やトイレへ移動しやすい。
体調を崩したときも、家族が様子を確認しやすい。
リビング横だからこその使いやすさがあります。
もちろん、子どもの年齢や性格、生活時間によっては、子ども部屋を2階にした方が合うご家庭もあります。
中学生や高校生になり、静かな環境やプライバシーを重視するのであれば、子ども部屋を2階へ上げる考え方も自然です。
何を2階に配置するかは、家族のライフスタイルによって変えていいと思います。
子どもが独立したら、1階の部屋を主寝室に
子どもが進学や就職、結婚などで家を出た後は、1階の子ども部屋が空きます。
そのタイミングで、夫婦の主寝室を2階から1階へ移します。
そうすれば、
・LDK
・キッチン
・洗面脱衣室
・浴室
・トイレ
・衣類収納
・主寝室
が、すべて1階にそろいます。
子育て中は一部二階建てとして暮らし、子どもが独立した後は1階だけで生活する。
建物は二階建てのままでも、暮らし方は平屋に近い形へ変えられます。
今回のほぼ平屋は、
今から老後まで、ずっと同じ部屋の使い方を続ける間取りではありません。
家族の変化に合わせて、1階の部屋の役割を変えていく間取りです。
なぜ主寝室を2階に上げるのか
今回、主寝室を2階へ上げるのは、
「主寝室は1階になくてもいい」
と考えているからではありません。
土地の広さが許し、駐車場などを確保しながら必要な部屋を1階に収められるのであれば、主寝室も1階に設けた平屋は暮らしやすいと思います。
ただ、すべての土地に、希望する部屋を備えた平屋が建てられるわけではありません。
土地の面積や条件によって、必要な部屋をすべて1階に配置できない場合もありますよね。
そこで、現在の暮らしで2階にあっても大きな負担になりにくい主寝室を、子育て期間中だけ2階へ配置します。
夫婦が比較的若く、階段の上り下りに大きな負担を感じにくい時期は、就寝時だけ2階へ上がる。
年齢を重ねた頃には、1階の子ども部屋が空き、そこを主寝室として使う。
この時間差を利用することで、1階を必要以上に大きくせず、将来は平屋のように暮らせる家「ほぼ平屋」になります。
何を2階に上げるかは、家族によって違う
今回ご紹介した間取りは、主寝室を2階に上げた場合を中心にご紹介しましたが、
家族の暮らし方によっては、子ども部屋を2階にする場合もあります。
子ども部屋を2階にする場合
中学生や高校生になった子どもが、自分の部屋で過ごす時間を大切にしたい場合。
子どもの生活時間と夫婦の生活時間が異なる場合。
こうしたご家庭では、子ども部屋を2階に配置し、主寝室やフリールームを1階に置く方法もあります。
主寝室を2階にする場合
子どもが小さいうちは、リビング横の部屋で家族一緒に寝たい。
子ども部屋をリビングの近くに置きたい。
子どもが独立した後は、その部屋を夫婦の寝室として使いたい。
このようなご家庭には、今回ご紹介している間取りが合いやすくなります。
書斎や趣味室を2階にする場合
在宅勤務の書斎や趣味室など、生活の中心から少し離れていても困らない部屋だけを2階にする方法もあります。
大切なのは、何を2階に上げるかを、部屋の名前だけで決めないことです。
その部屋を、
・誰が使うのか
・何時頃に使うのか
・一日に何回行き来するのか
・何年間使うのか
・将来は何に使うのか
まで考えて決めます。
今回のほぼ平屋のメリット
1.土地に合わせて設計できる
主寝室のみを2階へ上げることで、駐車場や中庭、玄関までのアプローチなども含め、土地全体を無理なく使いやすくなります。
2.子どもが小さい時期に使いやすい
リビング横のフリールームは、家族の寝室や遊び場、お昼寝スペースとして使えます。
子どもを連れて階段を移動する必要がなく、生活の中心から離れません。
3.子ども部屋が家族の近くにある
子どもが個室を使うようになった後も、リビングの近くにいるため、家族とのつながりを保ちやすくなります。
4.将来は1階だけで生活できる
子どもが独立した後は、1階の部屋を夫婦の主寝室へ変更できます。
水回りや収納も1階にまとめておけば、老後は階段を日常的に使わずに暮らせます。
5.使わない部屋を増やしにくい
子ども部屋と将来の主寝室を兼用するため、子どもの独立後に空き部屋が増えにくくなります。
部屋を増やすのではなく、同じ部屋を時期に合わせて使い切る間取りです。
計画するときの注意点
子ども専用のデザインにしすぎない
壁紙や収納を子ども向けに作り込みすぎると、将来主寝室として使いにくくなることがあります。
どんな用途にも対応できるデザインだと、フレキシブルに変えやすくなります。
衣類収納や生活収納は1階へ
老後に1階だけで暮らすためには、寝室だけを1階に移せばいいわけではありません。
衣類、寝具、日用品、掃除道具など、日常的に使う物も1階に収納できる必要があります。
大きなクローゼットを2階だけに設けると、主寝室を1階へ移してからも、物を取りに階段を上がることになります。
2階の主寝室を将来どう使うか考える
夫婦が1階へ移った後は、2階の主寝室を使う頻度が下がります。
・子どもが帰省したときの寝室
・来客用の部屋
・趣味の部屋
・季節物の収納
など、将来の使い方も考えておきましょう。
使わなくなる可能性が高い2階を必要以上に広くする必要はありません。
ほぼ平屋で大切なのは、平屋のように暮らせること
ほぼ平屋を考えるとき、外観を平屋らしく見せることだけが目的になってはいけません。
大切なのは、
・家事を1階で完結できる
・日用品を1階に収納できる
・将来、1階のみで暮らしが完結できる
・階段を使わなくても生活できる
という、暮らしの中身です。
1階に主寝室があっても、洗濯物を干す場所や衣類収納が2階にあれば、毎日階段を使います。
反対に、主寝室が一時的に2階にあっても、家事や収納が1階にまとまり、将来寝室を1階へ移せるのであれば、長い目で見ると平屋に近い暮らしができます。
建物が平屋か二階建てかという名前より、
今と将来の生活がどうつながるか
を考えることが大切です。
この間取りが向いている家族
今回のほぼ平屋は、次のようなご家族に向いています。
・平屋を希望しているが、土地にすべての部屋が収まらない
・駐車場や中庭も確保したい
・子どもが小さい間は家族で一緒に寝たい
・子ども部屋をリビングの近くに置きたい
・子どもの独立後は1階だけで生活したい
・将来使わなくなる部屋を増やしたくない
一方で、子どもが中高生で、静かな個室やプライバシーを優先したい場合は、子ども部屋を2階にする方が合うこともあります。
家族の年齢や生活時間によって、正解は変わります。
まとめ|平屋に収まりきらない部屋だけを2階へ
土地の広さや予算に無理がなく、必要な部屋を1階に収められるのであれば、平屋は暮らしやすい選択肢です。
ただ、希望のエリアで希望の広さの土地が見つからない場合もあります。
そのような場合に、
どうしても1階に収まりきらない部屋だけを2階へ上げる。
これが、三協建設で考えるほぼ平屋の基本的なスタンスです。
2階へ上げる部屋は、家族によって違います。
中高生の子ども部屋を2階にする家庭もあれば、今回のように主寝室を2階にする家庭もあります。
今回ご紹介した間取りでは、
子どもが小さい間は、1階のフリールームで家族一緒に寝る。
子どもが成長したら、その部屋を子ども部屋として使う。
子どもが独立したら、夫婦の主寝室へ変える。
子育て中は主寝室を2階に置き、将来は1階だけで暮らす。
このように、家族の変化に合わせて部屋の役割を変えていきます。
家づくりで大切なのは、平屋か二階建てかという名前から決めることではありません。
まずは、どんな暮らしをしたいかを考える。
その暮らしを土地に配置してみる。
1階に収まりきらない部分があれば、どの部屋を2階へ上げるのが、自分たちの生活に合っているかを考える。
この順番だと思います。
三協建設では、土地の広さや形、駐車台数、中庭、家事動線、子どもの成長や独立後の暮らしまで整理しながら、平屋、ほぼ平屋、二階建てをご提案しています。
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また、
「平屋を建てたいけれど、自分たちの土地に収まるか分からない」
「土地を広くした方がいいのか、ほぼ平屋にした方がいいのか迷っている」
「間取りだけでなく、土地や建物にかけられる予算も整理したい」
という方には、「くらしとおかねの学びば」でも個別にお話を伺っています。
家の形だけを先に決めるのではなく、土地、間取り、お金、将来の暮らしを一緒に整理したい方は、お気軽にご活用ください。
くらしとおかねの学びば
代表:堀内裕輔
運営:三協建設株式会社
ほぼ平屋についてよくある質問
ほぼ平屋は平屋よりおすすめですか?
土地に必要な部屋、駐車場、中庭などを無理なく配置できるのであれば、平屋は暮らしやすい選択肢です。
ほぼ平屋は、平屋では土地に収まりきらない場合に、生活への影響が少ない部屋だけを2階へ上げる考え方です。
最初から、ほぼ平屋を平屋より優先するものではありません。
2階には何を配置するのがいいですか?
家族の生活によって変わります。
今回の記事では主寝室を2階へ上げるパターンをご紹介していますが、中高生の子ども部屋や書斎、趣味室を2階にする方法もあります。
使用頻度や将来の使い方から判断します。
2階の主寝室は、子どもが小さい間どう使いますか?
家族全員が1階のフリールームで寝る期間は、使用頻度が低くなる可能性があります。
夫婦のどちらかが休む部屋、体調を崩したときの寝室、仕事部屋などとして使うこともできます。
老後は本当に1階だけで暮らせますか?
主寝室、水回り、衣類収納、日用品収納が1階にそろっていれば、1階中心の生活はしやすくなります。
寝室だけでなく、生活に必要な物の置き場所まで1階にまとめることが重要です。





