間取りは今だけで考えて大丈夫?60年住む家づくりで後悔しないために
2026.09.11
間取りは今だけで考えて大丈夫?60年住む家づくりで後悔しないために
こんにちは、三協建設の堀内裕輔です。
家を建てるとき、多くの方がまず考えるのは「間取り」のことだと思います。
LDKは何帖ほしいか
子ども部屋は何部屋必要か
収納はどれくらいあれば足りるか
洗濯動線や帰宅動線はどうするか
平屋にするのか、二階建てにするのか
もちろん、どれも大切なことです。
ただ、その前に一度考えてみてほしいことがあります。
それは、これからどんな暮らしをしていくのかということです。
間取りは、部屋の数や広さを決めるものではありません。
本来は、これからの暮らしを形にするものです。
だからこそ、今の暮らしだけを見て間取りを考えるのではなく、10年後、30年後、そして60年後の暮らしまで、少しだけ想像してみることが大切だと思っています。
CONTENTS
30歳で建てる家。何年住むと思いますか?
例えば、30歳のご夫婦が家を建てるとします。
お子さんは2歳と0歳。
家づくりを考えるときには、どうしても今の暮らしが基準になります。
子ども部屋はどうするか
LDKは広い方がいいのか
収納はどこに必要か
おもちゃやベビーカーはどこに置くか
洗濯物はどこで干して、どこにしまうか
今の暮らしを快適にしたいと考えるのは、当然です。
ただ、その家に何年住むのかを考えてみると、見え方が少し変わります。
10年でしょうか
20年でしょうか
30年でしょうか
もしかすると、60年以上住むかもしれません。
30歳で建てた家に90歳まで住むと考えると、60年です。
その60年間、家族の暮らしはずっと同じではありません。
子どもは成長します
家族との距離感も変わります
使う部屋も変わります
歳を重ねれば、体の動かしやすさも変わります
家は同じでも、そこで営まれる暮らしは少しずつ変わっていきます。
新築から10年|家族がギュッと近い時期
家を建ててから最初の10年。
親は30歳から40歳くらい。
子どもたちは、乳幼児から小学生くらいの時期です。
この頃の子どもたちは、まだパパやママの近くで過ごすことが多いと思います。
遊ぶのも、リビング
宿題をするのも、ダイニング
寝るのも、まだ家族一緒
せっかく子ども部屋をつくっても、実際にはまだ本格的に使っていないご家庭も多いです。
この時期によく使うのは、1階と寝室です。
家族がギュッと近くで過ごす。
そんな暮らしになります。
だから、子どもが小さい時期の家づくりでは、リビングやダイニング、収納、洗面、ランドリーなど、家族みんなが毎日使う場所の使いやすさがとても大切になります。
ただし、この時期だけが家族の暮らしではありません。
築10年から25年|子どもたちが自分の部屋を使う時期
築10年から25年くらいになると、親は40歳から55歳くらい。
子どもたちは小学生、中学生、高校生になり、やがて進学や就職を考える時期に入っていきます。
成長するにつれて、子どもたちは少しずつ親離れしていきます。
小さい頃はリビングで過ごしていた子どもも、だんだん自分の部屋で過ごす時間が増えていきます。
勉強する
本を読む
ゲームをする
友だちと連絡を取る
一人で過ごす
家族みんなで過ごす時間も大切ですが、それぞれの時間も必要になっていきます。
この時期になって、ようやく子ども部屋が本格的に使われるようになります。
そして、さらに時間が進むと、進学や就職をきっかけに、子どもたちはこの家を巣立っていくかもしれません。
子ども部屋が必要な時期はあります。
でも、その時期は家に住む60年の中で見ると、意外と限られた期間でもあります。
だからこそ、子ども部屋をどうつくるかは、「今必要か」だけでなく、「将来どう使うか」まで考えておくことが大切です。
築25年から45年|もう一度、夫婦二人の暮らしへ
築25年から45年くらいになると、親は55歳から75歳くらい。
子どもたちは独立し、それぞれの暮らしを始めているかもしれません。
家族4人で暮らすために建てた家も、今度は夫婦二人で暮らす家になっていきます。
子ども部屋を使うことは減り、普段の生活でよく使う場所は、ほとんど1階と寝室になるかもしれません。
ただ、子どもが巣立ったからといって、家族のつながりがなくなるわけではありません。
時々、子どもたちが帰ってくる
孫が遊びに来る
お正月やお盆に、みんなで集まる
そんな日は、やっぱりLDKが家族の中心になります。
毎日使う家のかたちは変わっても、家族が集まる場所は必要です。
ここで大切なのは、子育て中と同じ使い方をし続けるわけではないということです。
夫婦二人の毎日には、コンパクトで使いやすい暮らしが合うかもしれません。
でも、たまに家族が集まった時には、みんなで過ごせる余白もほしい。
このバランスをどう考えるかで、間取りの見え方は変わってきます。
築45年から60年以上|歳を重ねてからの暮らし
築45年から60年以上になると、親は75歳から90歳くらい。
孫たちも大きくなり、夫婦二人で過ごす時間がさらに増えているかもしれません。
この頃になると、若い頃には気にならなかったことが、少しずつ気になるようになります。
階段の上り下り
ちょっとした段差
寝室からトイレまでの距離
洗濯物を運ぶ動線
掃除のしやすさ
収納の出し入れ
30代、40代の頃には何ともなかったことも、歳を重ねると負担に感じることがあります。
だから、長く住む家では、歳を重ねてからの暮らしも少し想像しておくことが大切です。
できるだけ1階で生活が完結すること
段差が少なく、移動しやすいこと
寝室や水まわりが近いこと
掃除や管理がしやすいこと
こうしたバリアフリーに近い考え方が、将来の暮らしやすさにつながっていきます。
もちろん、30代で家を建てる時に、老後のことばかり考えた家にする必要はありません。
今の暮らしを楽しむことも大切です。
ただ、将来困らないための選択肢を残しておくことは、家づくりの大事な視点です。
60年間、暮らしはずっと同じではありません
こうして60年間を見てみると、家族4人で建てた家も、ずっと4人で暮らすわけではないことが分かります。
最初は、家族がギュッと近くで暮らす。
子どもが成長すると、それぞれの部屋を使う。
子どもが巣立つと、また夫婦二人の暮らしになる。
歳を重ねると、できるだけ1階で生活が完結する暮らしが心地よくなる。
使う部屋も変わります。
家族との距離も変わります。
家での過ごし方も変わります。
つまり、家は同じでも、そこでの暮らしは少しずつ変わっていくということです。
家づくりでは、この視点がとても大切だと思っています。
「欲しい間取り」だけから考えなくてもいい
家づくりを始めると、たくさんの情報が入ってきます。
SNSを開けば、素敵な家がたくさんあります。
おしゃれな外観
広いLDK
便利な家事動線
使いやすそうな収納
人気の住宅設備
「これもいいな」
「あれも欲しいな」
と思うのは自然なことです。
もちろん、今の暮らしを快適にすることも大切です。
ただ、家づくりは「今欲しいもの」を集めるだけではありません。
10年後、どんな毎日を過ごしているのか
30年後、誰とこの家で暮らしているのか
60年後、この家のどこで過ごしているのか
そんなふうに少し先の暮らしまで考えてみると、「今欲しい間取り」とは違ったものが見えてくるかもしれません。
子ども部屋は、本当に最初から個室で必要なのか
2階にたくさん部屋をつくって、将来使い続けられるのか
収納は広さだけでなく、使う場所の近くにあるか
老後も無理なく暮らせる動線になっているか
夫婦二人になった時、持て余さない家になっているか
こうした視点を持つだけで、間取りの考え方は変わります。
今使いやすい間取りと、ずっと暮らしやすい間取り
家づくりでは、今の暮らしに合う間取りを考えることが大切です。
ただ、それだけでは足りないこともあります。
今使いやすい間取りと、ずっと暮らしやすい間取りは、少し違うかもしれません。
例えば、子どもが小さい時期は、家族がリビングに集まりやすい間取りが便利です。
子どもが成長すると、それぞれの個室や距離感も必要になります。
子どもが巣立つと、夫婦二人が無理なく暮らせるコンパクトさが大切になります。
歳を重ねると、階段や段差の少なさ、水まわりとの距離、掃除のしやすさが大切になります。
このように、暮らしやすさの基準は、ライフステージによって変わります。
だからこそ、間取りを考える時には、今だけではなく、これからの変化も見ておくことが大切です。
家を考える前に、これからの暮らしを考える
間取りを考える前に、まず考えてほしいのは、これからの暮らしです。
家族がどんなふうに過ごすのか
子どもが成長したら、家の使い方はどう変わるのか
夫婦二人になったら、どんな暮らしが心地いいのか
歳を重ねた時、この家で無理なく暮らせるのか
この部分を考えずに間取りだけを決めてしまうと、建てた時は良くても、将来使いにくさを感じることがあります。
家づくりで後悔しないためには、設備やデザインだけでなく、時間の流れも考える必要があります。
家族の暮らしは変わります。
だから、家もその変化を受け止められるように考えておきたいのです。
60年で考えると、間取りの見え方が変わる
家に60年以上住むと考えると、間取りの見え方は変わります。
子ども部屋をよく使う時期もあれば、ほとんど使わなくなる時期もあります。
家族4人で暮らす時期もあれば、夫婦二人で暮らす時期もあります。
家全体を使う時期もあれば、ほとんど1階だけで暮らす時期もあります。
そう考えると、間取りは「今の正解」だけで決めない方がいいかもしれません。
10年後
30年後
そして60年後
少し先の暮らしまで想像してみる。
すると、部屋の数、広さ、収納、動線、階段、寝室の位置、水まわりの配置など、ひとつひとつの判断が変わってくると思います。
まとめ|間取りは、今だけでなく未来の暮らしから考える
家づくりでは、LDKの広さ、子ども部屋の数、収納、家事動線など、考えることがたくさんあります。
ただ、その間取りは「今」だけで考えていないでしょうか。
30歳で家を建てると、60年以上住む可能性があります。
その間に、子どもは成長し、巣立ち、家族4人の暮らしは夫婦二人の暮らしへと変わっていきます。
歳を重ねれば、階段や段差、移動距離、掃除のしやすさも気になるようになります。
家族のかたちが変われば、使う部屋も、家族との距離も、暮らし方も変わります。
だからこそ、家を考える前に、これからの暮らしを考えることが大切です。
10年後
30年後
そして60年後
これから先を考えることで、ずっと暮らしやすい間取りが見えてくるかもしれません。
くらしとおかねの学びばでは、家づくりの前に、これからの暮らしとお金を一緒に整理するご相談を行っています。
「今の希望だけで間取りを決めていいのか不安」
「家づくりで後悔したくない」
「子どもの成長や老後まで考えた家づくりをしたい」
そんな方は、まずこれからの暮らしを一緒に考えるところから始めてみませんか。
くらしとおかねの学びば 代表:堀内裕輔 / 運営:三協建設株式会社
よくある質問
Q. 間取りは今の暮らしに合わせて考えればいいですか?
今の暮らしに合うことは大切ですが、それだけで決めると将来使いにくくなることがあります。
子どもの成長、夫婦二人の暮らし、老後の住まい方まで考えることで、長く暮らしやすい間取りを考えやすくなります。
Q. 30歳で家を建てると、何年くらい住むことになりますか?
30歳で家を建てて90歳まで住むと考えると、60年住むことになります。
家族構成や暮らし方はその間に大きく変わるため、家づくりでは長い目で間取りを考えることが大切です。
Q. 子ども部屋は最初から必要ですか?
子ども部屋が必要になる時期はありますが、子どもが小さいうちはリビングやダイニングで過ごすことも多いです。
将来本格的に使う時期と、巣立った後の使い方まで考えておくと、無駄の少ない間取りにつながります。
Q. 老後のことまで考えて間取りを決める必要がありますか?
家は長く住むものなので、老後の暮らしも少し想像しておくのがおすすめです。
1階で生活が完結しやすいこと、段差が少ないこと、水まわりや寝室の距離が近いことなどは、将来の暮らしやすさに関わります。
Q. 家づくりで後悔しないためには何が大切ですか?
間取りや設備を決める前に、これからの暮らしを考えることが大切です。
10年後、30年後、60年後の家族の変化を想像すると、今だけでなく将来も暮らしやすい家づくりにつながります。




