三協建設株式会社

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秋から冬の室内環境

2021.11.12
お金・設計・仕様

だんだんと秋も深まり、冷え込む季節となってきましたね。

秋から冬にかけては空気も乾燥しますし、風邪の季節でもありますよね。

先日、我が家の加湿器を購入したのですが、

使用前からエラーが表示されていて困っている、三協建設 堀内です、こんにちは。

ところで、

冬場の室内の快適な温度の目安は、18℃~22℃

冬場の室内の快適な湿度の目安は、45%~60%といわれています。

 

湿度が40%を下回ると

・口腔粘膜が乾燥したり。

・インフルエンザウィルスの生存率が高くなったり。

・静電気が生じやすくなったり。

60%を超えると

・カビが繁殖しやすくなったり。

 

健康に暮らすためには

室内環境を快適な状態にコントロールしていきたいものです。

 

そして快適な状態にコントロールするためには

家づくりの限られた予算を、

断熱・気密・換気の3つに

「バランスよく」配分していくことが重要です。

 

断熱性能という部分については

関心を持っていらっしゃる方は多いと思いますし、

Q値・UA値の数値を確認するのが分かりやすいです。

 

UA値の基準は、省エネ基準、ZEH基準、HEAT20 G1~G3基準と

様々なグレードがあり、数値が小さい程、断熱性能の高いものとなります。

 

最近だと、COP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)が

2021年10月31日~11月12日に開催されていましたが、

今後もますます断熱性能の高いものが推奨されていくことと思います。

 

しかし当然、UA値の数値を小さくすればするほど、

それだけ分、全体のコストはかかってきますので、

限られた予算の中で家づくりをすることを踏まえると、

この数値にばかり、こだわりすぎるのも

あまりおすすめはできません。

 

また、この数値はあくまでも計算値ですので、

建物を実際に測定するわけではありません。

 

断熱材の施工状態が100%の状態で

なおかつC値がゼロ、すなわち隙間が全く空いていない

という設定での計算ということです。

これは、現実にはあり得ないことです。

 

もし、施工状態が悪ければ

「断熱性能を良くしたはずなのに、なんだか寒い?!」

ということもありえる話だったりします。

 

実際の施工状態を簡単に判断する方法として

気密測定のC値があります。

C値は実測値なので

現場で一件一件測定します。

ですから、この数値を

小さくする事も大事だと思います。

 

とは言えこちらもあまり過剰に考えず

1.0以下位を目指す気持ちで良いのではないでしょうか。

 

最後に換気についてですが、

これは高断熱・高気密と同じくらい

大切な要素になります。

 

というのも、家を傷めてしまう要因として

目に見えない壁体内結露による

カビやシロアリの被害が挙げられていますが、

その大きな原因の一つが換気不足です。

これは高気密・高断熱にすれば防げるとは限りません。

 

高気密高断熱になればなるほど

寒い時に着るダウンジャケットの様な状態になります。

寒さからは守られますが、

仮に、ダウンジャケットを着たままで汗をかいたら

ベタベタになってしまいますよね。

汗でベタベタにならない為には内側に溜まった湿気を

逃がさないといけないというワケです。

これが高気密高断熱と換気の関係です。

 

ということは、高気密高断熱になればなるほど

正しい換気計画は必須条件ということになります。

 

省エネ住宅・高性能住宅というと、

断熱という点だけがクローズアップされがちですが

断熱、気密、換気の3つは必ずセットで考えなければなりません。

かつ、大切なのは、これら3つが予算の範囲内で

バランスがとれていて、本来の機能を発揮することだと思います。

 

これから家づくりを考えられる方は、

そのことを理解した上で、大切なことを見極めていただきたいと思います。

 

では、また。

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