三協建設株式会社

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窓についての固定概念

2022.8.8
お金・設計・仕様

多くの方が、

「窓が多い家ほど明るい」

「窓が大きい家ほど明るい」

と考えがちですが、

実は大きな相関関係はありません。

 

理由は、窓をたくさんつくっても、

また、窓を大きくしても、

そこにカーテンをつけることで、

そこから入ってくる光を閉ざしてしまうからです。

 

逆に、窓の数を減らしたとしても、

また、それらの窓がそれほど大きくなくても、

カーテンがいらない窓さえつくることが出来れば、

日中ずっと自然光だけで、

過ごすことが出来る家になります。

 

また、窓が少なくなれば

その分コストカットも出来るし、

断熱性と耐震性が高くなり、

かつ外壁が汚れる原因が減り、

窓掃除の手間も減らすことが出来ますね。

こんにちは。シンプルノート熱田/一宮スタジオ 堀内です。

今回も、前回に続いて窓のことについて

お伝えしていきたいと思います。

 

今回は、窓の本数を減らすための

現実的な考え方について、です。

 

✔︎部屋に2つ窓は必要なのか?

 

一般的に寝室や子ども部屋には、

2か所に窓を設置します。

理屈としては、

2か所に窓があれば風が通るからと、

2か所に窓がないと

部屋が暗いような気がするからではないでしょうか。

 

しかし、4面ある部屋の壁面のうち、

2面に窓をつくってしまった場合、

部屋に十分な壁面がなくなってしまいます。

残りの2面もクローゼットのドアと

部屋への入り口のドアによって

壁面がなくなっているからです。

 

その結果、家具をどこに置くか、

エアコンをどこにつけるか、

換気扇をどこにつけるか、

コンセントをどこにつけるか、

などに頭を悩ますことになります。

 

つまり、壁面が少なくなればなるほど、

その後の配置や使い勝手の工夫が

難しくなってしまうというわけですね。

 

✔︎2つの解決策

 

では、この解決策を考えてみましょう。

 

1つは、部屋を大きくすることです。

部屋の面積を広げれば、

その分、壁面積も広がるからです。

 

しかし、この方法は

コストが上がってしまうという

デメリットがあります。

仮に、1.5帖広げたとしたら、

ざっと45万円ぐらいは

高くなってしまうという感じですね。

 

そして、もう1つの解決策が

窓の設置箇所を1か所にすることです。

そうすれば4面のうち1面は、

全て壁面になるからです。

 

これだけで、ずいぶんと

その後の配置や使い勝手のバリエーションが増えますし

窓が減った分、家のコストを下げることが出来ます。

 

ただし、この場合、

家の中が暗くなるのではないか?

という不安と、

風が通らなくなるのではないか?

という不安が頭をよぎることでしょう。

ですから、この2つを解決しないといけません。

 

家の中を暗くしてしまわないためには、

カーテンがいらない窓にするということですね。

 

では、風通しに関しては、

どのように考えればいいのでしょう?

 

これに関しては、

窓を開けて換気をする時の状況を

頭に思い浮かべてみていただくと

分かりやすいかもしれません。

 

換気をする時、

あなたは部屋のドアを

締め切ったままでするでしょうか?

おそらく、室内のドアも全部オープンにして、

家全体で風が通るように

換気するのではないでしょうか?

 

また、カーテンありきの窓を開け放つと

風でカーテンがバタついたり、

レースのカーテンが網戸に張り着いたりして

開け放ちにくいので、

そもそも風通しどころの話ではないですよね。

 

このほか、収納にも

本当に窓が必要なのかどうかを

よく考えるべきです。

 

北以外の方角に窓をつくれば、

日光で日焼けしてしまうかもしれないし、

窓をつくればその分壁が減ってしまうので、

それに連動して収納力も減ってしまうからです。

 

換気という観点では、

四季がある日本では、

季節によっては窓だけでは

十分な換気が出来ないことから、

24時間換気システムが義務化されており、

その結果、窓を開けて換気しなくても、

必然的に家の空気が入れ替わるようになっています。

 

気密性の高い住宅の場合、むしろ窓を閉めて

24時間換気システムを利用した方が

より計画的な換気が可能になります。

 

あくまで大事なことは、

カーテンありきの窓をつくらないということ、

そしていらない窓はつくらないことなので、

その点を覚えておいていただければと思います。

 

では、また。

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